ドラゴンクエストビルダーズ クリアしました!

先日ビルダーズをやっとクリアしまして、余りの感動に『ビルダーズ世界のはじまり』を妄想したので、なんとなく呟きます。

(twitterで呟いたののまとめです)

 

※以下、ネタバレ注意です


 

 

勇者の末裔の戦士を前にして、竜王は言った。
「世界の半分をおまえにやろう」と……。

以前の戦士なら、そんな言葉に耳は貸さなかったかもしれない。

だが僅かな金とたいまつを与えて、たった一人で戦いに向かわせたラダトームの国王。
そして行く先々の町や村の、『助けてくれ』というばかりで誰一人協力しようとはしない人々。
勇者の末裔という実感のない言葉だけを頼りに冒険を続け、ついにたどり着いた魔の城で初めて、戦士は命がけで戦ってきた自負を満たす評価を得てしまった。
同じ人間の王よりも竜王の方が、はるかに戦士の心情を理解していた。

(闇にこそ秩序が、そして自分の居場所があるのかもしれない……)

悩んだ時間は、熟考というには短かった。
戦士の返事を聞いた竜王は、直ちに部下と共にラダトームへ向かい、総攻撃を開始した。
その中には新たに部下になった戦士の姿も、当然のように含まれている。

竜王討伐の希望だった戦士が裏切り、その竜王と共に敵として現れた……。
人々は絶望にうちひしがれ、絶望は膨大な闇に変わり、ラダトーム城は一日も保たずに陥落。
上機嫌になった竜王は、さっそく戦士に褒美を与えた。

「約束だ、この闇の地を与えよう」

そこは広がった闇によって、何も生み出さなくなった不毛の地。
それでも戦士は嬉しそうに笑うと、自らがこの地の王だと宣言した。
竜王に与えられた部下に命じて、手頃な屋敷にラダトーム城の調度品を運び込ませ、さらにはラダトームの町から逃げ出した人間の残党狩りに向かわせる。
もう自分は危険な戦いの場に出る必要もない。
そうして一人になると、豪華な調度品の数々を眺めながら、年代物の酒の栓を抜いた。

「ぐひゃひゃはははッ! この世界はオレさまのモノ……。 誰もオレさまを認めないからこうなるんだよぉ!!」

勇者の末裔のイメージからはほど遠い姿。
しかし運び込まれた立派な石像の前で、戦士の手がピタリと止まった。

「なんだこれはァ?!」
若い女性の美しいドレス姿の石像。
伏目がちで悲しげな表情を浮かべた表情は、芸術品だとしても気持ちを暗くさせる。

「………………ちっ、これは気に入らなくても叩き割る気にならねぇ。 ラダトームに捨ててこさせるか」

闇の地ですら喜んで受け入れた戦士にそう思わせたのは、その像があまりに精巧で、似すぎていたからかもしれない。
世界でたった一人だけ、闇に堕ちる前の自分を愛してくれたローラ姫。
姫だけは、救えるなら救ってもいい。
姫の口から語られる感謝の言葉は、ほんの少しでも心を潤わせてくれたから。

『た□え は×れ○△ても ロー※は い▽も あ△☆と○に あり×す』
『ロ○□は あな□を ☆し▽いして△ます… ×っ』

だが戦士は、ローラ姫の言葉を思い出すことはできなかった。

そのローラ姫は戦士の裏切りによって、石化するほどの悲しみを背負ったことも、そしてこれが最後の対面になることも、もう何の意味も持ちはしない。
この世界は他の世界とは変わってしまった……。
道具袋の奥に大事にしまっていた『おうじょのあい』は、もうどこも指し示してはいなかった。

 


 

 

というわけで、舞台の始まりはこんな感じかな、とか。

「おうじょのあい」って「ロトのしるし」を見つけるためのアイテムだった気もしますが、ビルダーズで闇の戦士が首から下げているので、ローラの気持ちだけは受け取りたかったのかも……なんて考えて、このようにしました。

首飾りは「おうじょのあい」と決まってはいないのですが、「死の首飾り」ではきっとないはず(デザイン的にも)

 

またもう一つ、ビルダーズでは『おおおっ!』と思った点があって、いよいよ並列世界が公式に!?

今後のドラクエ世界の広がりにめちゃめちゃ期待してしまいます。

つぎはヒーローズの2ですね!!

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